実証実験レポート
2024.07.09
一輪車電動化キット 共同実証実験「株式会社サカタのタネグリーンサービス株式会社様」
CuboRexでは、現場×DXの実現のため、弊社製品の「一輪車電動化キット E-cat kit2」を用いた現場での運搬労力削減効果を実証する共同実証実験プロジェクトを実施しております。
一輪車電動化キット E-cat kit2の製品詳細はこちら
https://cuborex.com/product/?id=6
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今回の実証実験では、当社の「一輪車電動化キット E-cat kit2」を利用した電動運搬台車の使用による作業効率向上を確認しました。
◾️実証実験実施の背景
・業界課題
人口減少社会に突入し高齢化が進む一方で、社会資本の整備は進むものの、大都市への集中が進み地方からの若年層流出が加速しています。そうした中で、道路・公園・上下水道等をはじめとした社会資本の整備が進む一方、今後は効率的な社会資本整備や老朽化した施設のメンテナンスが課題となっています。公園などの施設も同様の課題に直面しており、職員数や維持管理費に制約がある中で、整備不足や老朽化に起因する事故を防ぐため、現場作業も含めた施設管理のあり方が見直されています。
(*https://www.mlit.go.jp/toshi/park/content/001519828.pdf)
・省力化の推進
神奈川県・静岡県を中心に都市公園や施設管理を請け負うサカタのタネグリーンサービスでも、同様の課題を抱いており、これまでも工具の電動化やシステムの導入など様々な取り組みを実施していました。今回、日常的に重量物の運搬が発生する現場の管理作業での省力化や作業効率の向上に効果を期待していただき、実証実験を実施する運びになりました。
■実証実験の概要
目的:運搬作業における電動一輪車と通常の一輪車の使用感を比較
作業内容:公園内の整備作業で出るコンクリートブロックガラや木の根、剪定した枝などを想定した重量(通常作業:30kg、電動:60kg)の土嚢を現場から廃棄場まで(約250m)運搬
検証方法:通常の一輪車と電動一輪車を利用した際の、同距離での運搬時間、運搬量の差を比較
電動一輪車の肉体的負担軽減効果を5段階で評価し、作業効率の向上を実感した割合を包括的に調査
◾️実証実験の結果
・定量的な効果
電動化による推進力の効果により、集積所から廃棄場までの距離を運搬する際、通常の一輪車の使用時と比較して、1往復あたり約2倍の量の荷物を運ぶことが可能になりました。同じ距離を運搬する際の作業時間自体も約25%短縮し、全体の作業効率は約260%向上しました。
電動一輪車の使用により大幅に可搬重量が増え、時間あたりの作業量を効率的に増やすことが可能になりました。
・定性的な効果
今回の実証実験の舞台となった神奈川県平塚市の馬入ふれあい公園は、約10haの巨大な敷地内に、サッカー場やアリーナを有する巨大な都市公園です。管理も徹底されており、使用者の安全のため木の枝の剪定や舗装道路の整備の際にでるコンクリートガラの運搬作業が日常的に発生します。
公園内に軽トラックを搬入させるのも難しいため、これまでは手動で運搬していましたが、今回電動一輪車を使用することにより大幅な省力化が実現できました。
・作業員の声
「園内で大量に発生するガラなどの運搬や整備作業は3人のメンバーで実施しているため、特に夏場などは大変きつい作業になります。電動の運搬車は初めて使用しましたが、こんなにも体力消費や気持ちの面で違うものかと驚いています。作業効率が飛躍的に向上することも実感でき、今後もぜひ使い続けたいです。」
◾️今後の展望
今回の実証実験を通じて、電動一輪車の導入が農業の現場における作業効率の向上と作業員の負担軽減に貢献し、ロボティクス による現場の課題解決の可能性が明らかになりました。この成果は、現場の「キツい」をロボティクスで軽減する という当社のミッションを体現するものです。
今後も当社は農家や生産者の皆様と協力を深め、現場のDXを促進し、より安全で効率的な作業環境の実現を目指します。
■試験的に導入を検討してくださる企業様、団体様を募集中です
今後も農林水産業や製造業、倉庫作業など、業界を問わず現場で試験導入をしてただける企業様や団体様を広く募集しております。
詳細条件は下記よりお気軽にお問い合わせください。
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