埼玉県横瀬町(町長:富田 能成)と連携し、一輪車のタイヤを交換するだけで電動化が可能となる、ねこ車電動化キット「E-Cat Kit」を用いた、農業および建設業の運搬労力の効率化に向けた実証実験を2022年2月〜4月にかけて実施いたしました。このたびの実証実験では、横瀬町で活動する農業3軒および建設業1社に当該製品の無償貸与を行うことで、電動化による運搬作業の効率への実用性を検証しました。
検証の結果により、全社で運搬労力の削減および生産性の効率化が実証されたほか、業種特性による課題も明らかになりました。
■横瀬町における実証実験の概要
<内容>
ねこ車(一輪車)の電動化による農業・建設現場の運搬労力削減に向けた実証実験を展開します。限りある人間の時間と体力を、一輪車のタイヤを交換するだけで、電動化が行える当社製品を活用し、効率化を実施。利用前と後で、時間の使い方や体力の使い方、日常の疲労感等の変化をヒアリングさせていただくことで、農家や建設業従事者の変化を、実証実験を通して、検証しました。また、今回の取り組みの結果により、特に地方部における労働人口の減少の中でも高齢化が進む農業及び建設業において、作業の効率化により生産性の向上を図るとともに作業負担の軽減を図り、誰もが働き続けられる環境を創り出すことで、地方創生への貢献も目指しました。
<実証実験期間>
2022年2月〜2022年4月末
<対象>
埼玉県横瀬町の農業従事者3軒および建設業従事者1社
■実証実験の結果
<農業における結果>
- 既存の一輪車のタイヤを取り付けるだけで、電動化できるのは、便利であった
- 肥料や荷物等の高重量物を運ぶ際には、電動アシストがつくことで、大幅な運搬労力の削減を実感
- 雨天後の地面がぬかるんでいる状況化でも、電動化されていない一輪車では、運搬できないケースでも、電動化による動力が加わることで、タイヤがうまく食い込んだことで、運搬が可能に

<建設業における結果>
- 重いものを持てば楽に動かせることは実証できた
- 電動化することで、押すのではなく、引っ張られる感覚で運搬ができることで、一輪車で最も労力を要する”最初の一押し”の労力が削減された
- 工事現場で一輪車を利用する際には、「生コンクリート」を運搬するケースが多い。使用後は、水で洗浄する必要があり、防水性を高める必要性あり

■今後の展開
今後も、民間での実証実験に加え、地方自治体との連携による実証実験を積極的に展開し、電動化による運搬の作業効率化を追求してまいります。また、「E-Cat Kit」の活用できる領域を農業から他領域に展開することで、電動化の価値を広めてまいります。