業務拡大中のCuboRexには、多彩なメンバーが在籍しています。業務内容だけでなく、メンバーの様子もお伝えしたいとの思いから、社員インタビューを行いました。
第1回は、ハードウェアエンジニアの沖川豊さんにお話を伺います。
―― 自己紹介をお願いします。
沖川豊です。ハードウェアエンジニアとして、テスト開発用電動クローラユニット「CuGo」の設計開発を担当しています。
―― いつからCuboRexに参加したんですか?
2020年7月からなので、今年で3年目になりますね。ただ、ジョインする前から修理関係のお手伝いもしていました。社長の寺嶋がハードウェア中心を得意としているので、ソフトウェアや回路ができるメンバーを探していたんだと思います。
転職のきっかけは「作りたいものができない」ジレンマ
―― 以前はどんなことをされていたんですか?
前職では、インフラ系の中小企業でソフトウェアエンジニアをやっていました。組み込み系やWindowsアプリケーションなど広く浅く開発して、毎回違うお客様とやり取りをしていました。
―― 転職のきっかけは、なんだったんでしょう?
「この会社では作りたいものができないな」という思いがあったからでしょうか。趣味でロボットを作っていたのですが、ロボット作りってハード・ソフト・回路など多岐にわたる技術の集合体なんですよね。でも、当時やっていたソフトウェア系の仕事だけだと、自分の「作りたいもの」ができないことに気づいたんです。社内を見渡せばもう少し学習はできたのかもしれませんが、自分の最終目標が「ガンダムみたいなロボットを作りたい」だったので。
前職では出向も多く、勤務が辛かったのもありますね。 また、「ずっと同じ仕事で退屈」ということはなく、むしろ「忘れてしまう」「身につかない」「深まらない」という感覚がありました。
寺嶋からは以前から誘われていたんですが、その頃のCuboRexは事業もうまくいっていなかったんです。それが徐々に成長してきて、給料も前職(当時の仕事)と同じくらい見込めそうだったので、転職を決めたという経緯があります。
―― CuboRex代表・寺嶋さんとはどこでお知り合いに?
CuboRexの創業当初、CuBoard(販売終了)という雪上モビリティを販売していた時期に、一般人向けの試乗会をやっていたんですが、それに参加したのが最初です。自分もモビリティを作っていたんですが、Twitterで情報収集をしていたら開催を知りました。
社長は「失敗を知らず、畳むのが下手」?
―― 沖川さんから見て、寺嶋社長はどんな方ですか?
うーん、寺嶋さんは寺嶋さんですよ(笑)
(しばらく悩んで)「物事を広げるのが得意だけど、畳むのが苦手な人」ですかね。思いつきで動くというか。
―― フットワークが軽め?
そうですね。あと、「失敗を知らない」という面もあります。
失敗の経験がないわけではなく、失敗に思えるような状況でも「”失敗”という結果が得られたから成功だ!」みたいに考えるので、失敗という概念がないんです。普通、物事を躊躇う理由って「失敗が恐いから」じゃないですか。寺嶋は失敗を知らないので躊躇うこともない。
――現場は戸惑わないですか?
失敗したとしても、責めることはありません。CuboRexでは「失敗しても責めないカルチャーでやっていこう」という共通認識が社内にあるので。
寺嶋の場合に問題なのは「畳むのが下手」な方ですね(笑)自身でプロジェクトを立ち上げ、動いて、物事を始めるんですが、広げた風呂敷を畳む作業を他人に任せることが多いんです。寺嶋が自分の興味に従って新しいことをスタートさせるんですが、私がいきなり担当としてアサインされて、社内で副社長や調達担当に相談して回ることもあります。寺嶋は結果よりも過程を楽しむ人なのかもしれません。

カチッとかっこよくはまり、手触りも抜群です。
失敗しても責めない空気感を大切に
―― 社員同士の空気感や雰囲気はいかがですか?
最近になって社員が増えてきていますが、メンバー同士のコミュニケーションはきわめてフラットで円滑ですね。「失敗を責めない」「トライしてみる」という風土は、代表の寺嶋らしさがあります。そういう環境なので、難題でも「やってみよう!」と思って向き合っているメンバーが多いです。
また、体験入社もできるようになっていて、CuboRexの業務内容やメンバーの雰囲気を知ったうえで入社いただくので、風通しがいいというのもありますね。
―― 沖川さんが「失敗したな」「でも許されたな」と思ったことはありますか?
なんでしょうねえ。すぐに思い浮かばないので抽象論になりますが、物事を決める時、明らかにダメな結果が見えていたら、その選択肢は採らないですよね。でも、CuboRexではどう転ぶかわからないものはとりあえずやってみて、結果がよかったら続けるし、悪かったらやめてます。だから、物事の立ち上がりが速いというのはありますね。
たとえば今「月1万円までなら会社でお菓子を買って、置いてもOK」という試みをやってるんです。お金が絡むので懸念や悪い点を挙げればキリがない。でも、いい面もあるからとりあえずやってみようということで、今のところ3ヶ月ほど続いてます。
成功か失敗かを判断できるシーンってたくさんありますが、そこを「致命的な失敗をしていないのでOK」とする。失敗を許さないってことは、失敗を探していることになると思うんです。他人の粗探しのように。
また、話は変わりますけど。CuGoの履板は合成ゴムでできているんですが、「射出成形」といって金型を用意して作ります。まずはひとつ金型を作ってみて、結果的にその形状がよかったので採用したという経緯があります。もし、失敗を恐れる会社だったら、チャレンジができなくなる。それに金型を作る段階で「この形状で本当にいいのか?」という声が挙がると思うんです。でも「これくらいの価格だし、とりあえずやってみよう」「新しいことがわかったら学習して、次をやってみよう」となりました。結果的にこの選択は正しかったと思っています。
他にも、ちょうど今、CuGoの次期モデルを開発しています。先日、部品の形を考えて発注したんですが、形状が良くなくて作り直しになったことがありました。そこで「どうして失敗したのか」と検証会議や報告に時間を割くのではなく、現場の担当者が考え直して再発注したんです。開発の状況は、社長や経営層よりも現場の担当者が知っている。だから、担当者の決定を信頼してOKを出すんですね。
―― 理論で考えるより、まずは動かして、得られた知見で先に進むということでしょうか。
そうですね。特にプロジェクトの初期においては、その傾向が強いです。すべてが机上で考えられたり、数式で表せたりするわけではないので。もちろんある程度は考えます。でも「この先はわからない」となったら、やってみます。社内にも「間違った過程」の部品が結構転がってますよ(笑)
CuboRexに入って感じた、レベルアップと変化
―― 入社後、沖川さんが個人的に「レベルアップしたな」と感じたことはありますか?
CuGoの次期モデル試作や、壊れた部品の修理などで3Dプリンタを頻繁に触るようになったので、入社前よりスキルアップしたんじゃないかなと思います。材質検討のために、プリントしたものをハンマーで叩き、強度を確かめて「これ採用!」みたいなこともやっていて、知見が溜まっていますね。
―― CuGoの設計開発とはいえ、業務範囲は幅広いんですね。
そうですね。メインはハードウェアエンジニアですが、回路周りの選定やアセンブリもやっています。
―― 今後、どんな方に仲間入りしていただきたいですか?
ある程度は自分で考えて動ける方に、部分的にお任せできると嬉しいです。例えば試験や検証作業って、単純作業寄りですが、ただやっているだけじゃダメなんですよ。
ただ「傷が入りました」じゃなく、「ここにこのような傷が入りました。原因は◯◯だと思います」といったようにお知らせいただけると助かります。また、教えるのが難しいことばかりなので、実験が好きな方や論理的思考が得意な方だとありがたいです。
―― 入社後にご自身のライフスタイルに変化はありましたか?
定時後に会社で趣味をする機会ができましたね。会社にコーヒーの機材を持ってきてる人や、プロテインを持ち寄る人たち、同僚の自転車整備の様子を見ていることもあります。みんな業務後に会社で遊んでますね(笑)寺嶋が他人の趣味や行動にも興味を持つので、その影響かもしれません。
(了)
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