ニュースNEWS

コラム

2026.04.21

クローラーロボットが向いている地形・ 向いていない地形

CuboRex CRAWL YOUR FIELD

コラム  /  2026.04.21

クローラーロボットを現場に持ち込む前に、地形と向き合う。
向いている地形・向いていない地形 ― 導入ガイド

コラム 導入ガイド

CuboRexは不整地の現場でクローラーロボットを動かし続けてきた。そこで学んだのは、クローラーは万能ではないということだ。得意な地形では圧倒的な力を発揮するが、合わない地形に持ち込むと性能を出しきれないどころか、機体を傷める。導入前に地形と製品スペックを照合する。それが「失敗しない導入」の前提条件だ。

1. そもそもクローラーロボットとは?

タイヤの代わりに無限軌道(キャタピラ状のベルト)で地面を捉えて走行するロボットだ。接地面積が広く地面との摩擦が大きいため、タイヤ式では滑ったり沈んだりする地形でも推進力を維持できる。それがクローラーの根本的な強みだ。

農業・造園・太陽光発電所の除草・建設現場など、人が入りにくいフィールドでの自動化・省力化に使われている。CuboRexはそのすべての現場で実証を重ねてきた。

2. クローラーロボットが向いている地形

向いている傾斜地・法面(のりめん)

クローラーが最も力を発揮する地形だ。重心が低く接地面積が広いため、急斜面でも安定して走行できる。果樹園の斜面・棚田の畦道・高速道路の法面管理など、従来は転落リスクを抱えて人がやっていた作業を安全に自動化できる。機種によっては傾斜30〜40度以上に対応するモデルもある。

傾斜地・法面でのクローラーロボット走行

向いている凸凹・未整地の農地・草地

耕運後の畝間や雑草が生い茂る休耕地など、路面が均一でない場所でも安定して走行できる。タイヤ式ロボットがスリップや脱輪を起こしやすい環境でも、クローラーは地面を確実に捉えて前進する。

凸凹の農地・草地でのクローラーロボット走行

向いている湿地・ぬかるみのある田畑

水田の畦道や雨後の圃場など、地盤が軟弱な場所ではタイヤが沈み込む。クローラーは接地圧が分散されるため沈みにくく、安定走行を維持できる。梅雨時期や灌漑後の圃場管理にも対応できる点は、農業現場での大きなアドバンテージだ。

湿地・ぬかるみのある田畑でのクローラーロボット走行

向いている砂利・砂地・石が多い地面

砂地や砂利道はタイヤがはまりやすい地形だが、クローラーは面で荷重を受けるため推進力を失わずに進める。海浜・河川敷・砂漠地帯での作業にも適している。

砂利・砂地でのクローラーロボット走行

3. クローラーロボットが苦手な地形

クローラーはすべての地形に万能ではない。以下の地形では性能が十分に発揮できない、または走行不可になるケースがある。導入前に正直に確認しておきたい。

要注意極めて深いぬかるみ・水没エリア

ある程度の湿地には対応できるが、ロボット本体が沈み込むほど深いぬかるみや、完全に冠水した圃場は走行不可になるケースがある。水深・土壌の軟弱度は事前に確認が必要だ。

深いぬかるみ・水没した農地

要注意機種の限界を超える急傾斜

傾斜対応に優れるクローラーでも、機種ごとに最大傾斜角度の仕様がある。仕様を超える急斜面では転倒・滑落のリスクがある。使用環境の傾斜度と製品スペックを照合しておくのが確実だ。

急傾斜の斜面

要注意アスファルト・コンクリートの長距離走行

硬い舗装路面でのクローラー走行は、ゴムベルトの摩耗が早まりメンテナンスコストが増加する。農地から公道を経由して移動するような使い方は、クローラーの消耗を急速に進める要因になる。

アスファルト・コンクリート舗装路面

要注意大きな段差・障害物

クローラーは連続した不整地に強い一方、突発的な大きな障害物の乗り越えは機種によって限界がある。作業エリアに一定以上の段差がある場合は、事前にメーカーへ確認することをすすめる。

大きな段差・障害物がある地形

4. 導入前に確認すべき3つのチェックポイント

スペック表を眺めるだけでは判断できない。現場に合うかどうかは、この3点を整理してから判断したい。

1

作業エリアの最大傾斜角を計測する

スマートフォンの傾斜計アプリや測量機器で実際の傾斜角を確認し、製品スペックの最大傾斜角と照合しておくのが確実だ。数字で把握しておくと判断がぶれない。

2

土壌の硬さ・水分量を確認する

長靴で踏んで足が沈む深さ、雨後の状態など、年間を通じた土壌状態を把握しておくと機種選定の精度が上がる。最悪のコンディションを基準に考えておくのが安全だ。

3

メーカーへの現地確認・デモ走行を依頼する

スペック表だけでは判断しにくいケースは多い。実際のフィールドでデモ走行を行うのが最も確実な方法だ。CuboRexでは現地確認のご相談を受け付けている。

5. まとめ

まとめ

地形を知ってから、クローラーを選ぶ。

クローラーロボットは、傾斜地・凸凹地・湿地など人が苦労してきた地形での作業を大幅に効率化できる。ただし、地形との相性を無視して持ち込んでも本来の力は出ない。「使えると思っていたのに使えなかった」の多くは、事前確認の不足から起きている。

向いている地形

  • 傾斜地・法面
  • 凸凹・未整地の農地・草地
  • 湿地・ぬかるみのある田畑
  • 砂利・砂地・石が多い地面

要注意の地形

  • 極めて深いぬかるみ・水没エリア
  • 機種限界を超える急傾斜
  • 舗装路の長距離走行
  • 大きな段差・障害物

「自分のフィールドで使えるかどうかわからない」という場合は、CuboRexに相談できる。現地確認からデモ走行まで、実際に見て判断できる場を用意している。

CuboRexのクローラーロボット

ここまで解説してきた「向いている地形」で実際に動いている製品を紹介する。

CRAWLER ROBOT DEVELOPMENT PLATFORM

CuGo V4 キューゴー ブイフォー

ROS2対応

防水・不整地走行に対応したクローラロボット開発キット。ボギー式サスペンションが悪路の振動を吸収し、傾斜地や湿地など厳しい環境でも安定した走行を実現する。ROS2にネイティブ対応しており、自律走行ロボットの開発プラットフォームとして研究機関・企業で幅広く活用されている。

CuGo V4
項目 スペック
サイズ W558 × D580 × H320 mm
重量 約25kg
最大積載量 80kg
最大登坂角度 20度
乗り越え可能段差 9cm
防塵・防水 IP65相当(水洗い可)
最高速度 1.8km/h
対応ソフトウェア ROS2、Raspberry Pi Pico、Arduino IDE

TEST & DEVELOPMENT ELECTRIC CRAWLER UNIT

CuGoMEGA M2 キューゴーメガ エムツー

大型・重荷重モデル

積載量350kgを誇るシリーズ最大のモンスタークローラー。農地・傾斜地・砂浜・瓦礫など過酷な不整地でも安定した搬送を実現する。段差16cmの乗り越え性能と400Wのブラシレスモーターにより、大型機材や重量作物の運搬にも対応できる。

CuGoMEGA M2
項目 スペック
サイズ(ベースキット) W953 × D1141 × H525 mm
重量 約90kg(ベースキット)
最大積載量 350kg(2ユニット連結時)
最大登坂角度 20度
乗り越え可能段差 16cm
防塵・防水 IP64相当
最高速度 1.2km/h
モーター出力 400W(ブラシレスDCモーター)
稼働時間 1〜2時間(環境・積載により変動)

どちらの機種が向いている?簡単比較

用途・ニーズ CuGo V4 CuGoMEGA M2
自律走行・プログラム開発
重量物の搬送(100kg〜)
高い段差の乗り越え ○(9cm) ◎(16cm)
コンパクトなサイズ感
防水性能(雨天・水洗い) ◎(IP65) ○(IP64)

WEBからのお問い合わせ

ご相談はお問い合わせフォームをご利用ください。

お問い合わせフォームへ