コラム
2024.11.18
クローラ(無限軌道)とは?「テスト開発用クローラユニット CuGoシリーズ」の導入事例をもとにご紹介
CuboRexでは、屋外や不整地の現場などのロボット開発をスピーディにする「テスト開発用クローラユニット CuGoシリーズ」を提供しています。
最大80kgの積載性能と耐久性、アルミフレーム外装による高いカスタマイズ性、狭いところにも入っていける機動性も兼ね備えるクローラユニット CuGoですが、そもそもクローラとは?という方も多いと思います。
こちらのページでは、CuboRexの「テスト開発用クローラユニット CuGoシリーズ」の導入事例を交えながら、クローラの基本情報についてまとめています。
CuGoシリーズの製品情報はこちら。
クローラ(無限軌道)とは?
クローラ(無限軌道)は、車両の走行装置の一種で、主に不整地や悪路での移動を可能にするために開発されました。この装置は、車両の起動輪、転輪、誘導輪を囲むように連結された履板からなる環状の構造を持ち、起動輪の動力で駆動されます。
この装置はもともと軍用として1801年にイギリスで発明され、その後、アメリカで改良されました。
特に1904年には、現在のキャタピラー社の前身であるホルト社が、ブルドーザの原型となる農業用トラクターを開発し、これが世界初の建設機械とされています。「キャタピラー」という名前は、米国キャタピラー社の商標で、日本では「クローラ」や「無限軌道」という言葉が一般的に用いられています。
クローラが悪路に強い主な理由は、その広い接地面積にあります。車両の重量がベルト全体に分散されるため、接地圧力が低く、柔らかい地面でも沈みにくくなります。これにより雪や泥など不安定な地盤でも安定して移動できます。また、クローラは凹凸のある地面でも形状を保持しながら回転できるため、スムーズな走行が可能です。
このような特性により、クローラ装置を備えた車両は積雪やぬかるみ、悪路といった一般的なタイヤでは対応できない環境で優れたパフォーマンスを発揮します。
クローラの利点
クローラの最大の利点は、広い接地面積による低い接地圧です。これにより、軟弱な地盤や雪上、砂地などでも車両が沈み込みにくく、安定した走行が可能となります。また、凹凸のある地形でもシューが柔軟に対応し、スムーズな移動を実現します。
クローラの分類
テスト開発用クローラユニット CuGoシリーズとは
CuG0シリーズは、ゴム履帯を備えたモーター内臓型のクローラユニットです。
2ユニット11.4kgの小型軽量の物から、350kg積載可能な大型タイプまでさまざまなラインナップを揃えています。
量産品の動力部分への導入や、まずはテスト走行用に試験的に導入することも可能です。
オンラインストア
https://cuborex.myshopify.com/
CuGoシリーズの導入事例
カスタマイズ性が高いCuGoを導入して、さまざまなロボットが開発されています。
下記はほんの一部ですが、多様な業界でCuGoを備えた機械が活躍しています。
①小型橋梁点検ロボット
株式会社ジビル調査設計様
(導入製品:CuGoV4)
橋の桁下や水路などにリモコン操作で潜入し、撮影したデータから3Dモデルを作成します。
開発期間は約3ヶ月。実際の運用まで5ヶ月というスピード開発を実現。
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②自動追従型ブドウ運搬ロボット
個人ユーザー様
(導入製品:CuGoV3)
ブドウ収穫カゴの運搬ロボット。運搬の自動化で作業者の労力負担を軽減します。
ブドウ畑の凸凹の多い土壌でも安定した走行が可能、カスタマイズ性の高さで柔軟な開発を可能に。
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③ラジコン草刈り機
株式会社APEX様
自社製品の遠隔操作草刈りロボットの足回りにご導入いただきました。
電動のため排気ガス0、静音設計を可能に。
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まとめ
クローラ(無限軌道)は、不整地や悪路での高い走破性を持つ走行装置であり、農業機械、建設機械、軍用車両など多岐にわたる分野で活躍しています。その広い接地面積と低い接地圧により、軟弱地盤や凹凸のある地形でも安定した走行を可能にし、現代の多様なニーズに応える重要な技術となっています。
不整地での走破性や、カスタムにも利点の多いクローラ。
ぜひ新規開発の動力にご検討ください。
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