社員インタビュー:プロダクトデザイナー 重久泰志さん

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業務拡大中のCuboRexには、多彩なメンバーが在籍しています。業務内容だけでなくメンバーの様子もお伝えしたいとの思いから、社員インタビューを実施中です。

第4回は、プロダクトデザイナーの重久泰志さんにお話を伺います。

新卒で、社内初の役割に……気づいたらなっていた!

―― CuboRex初のデザイナー職と伺ったのですが、どのようなお仕事をされているんですか?

プロダクトデザイナーとして製品(モノ)のデザインを中心に、チラシやグラフィックのような、 社内のデザイン全般を担当しています。

重久さんが就職活動中に使っていたポートフォリオ

―― どういった経緯で入社されたんでしょうか?

もともと大学でプロダクトデザインを学んでいて、卒業後はいわゆるデザイン事務所とは少し違ったところに行きたい思いも強かったんです。でもなかなか就職活動がうまく進んでいなくて。

そんな時にある展示会で嘉数さん(CuboRex副社長)と出会って「求職中です」と雑談していたら、「ちょうどデザイナー探してます!」みたいなことを言われて(笑)嘉数さんとFacebookで連絡先を交換して、会社のSlackに入れていただいて、オフィスに遊びに来てくださいと。

オフィスに行ったら、社内や製品を見たり話をしたりしているうちに、いつの間にか体験入社が決まって。

―― 体験入社では、どんなお仕事をされてたんですか?

嘉数さんから課題が出されたんです。3日間かけて終わらせる内容でした。

まずは名刺のデザインを刷新してほしいという課題。その後は、当時CuboRexで製作中だった配管検査用ロボットのイメージビジュアル作り、最後にCuboRexのプロダクトカタログを作りました。
3日間の体験入社最終日に内定をいただいて、翌日から正式に働き始めることになりました。初めてお会いしてから、2週間もなかったです。

重久さんによる名刺デザイン(右)

重久さんが制作したイメージビジュアル

―― すごくスピード入社!戸惑いませんでしたか?

とんでもないスピード感で、自分でも「おっ?」と思ったんですが。

実際入ってみると、やりたかった方向とはそれなりには合致してるし、面白い人たちもいますし。大手企業の新卒社員の立場では見られないような、会社の泥臭い部分であったりも勉強しながら、毎日やってます。

大きな塊から、彫って削ぐ仕事

―― 社内から多くの仕事が舞い込んでくると思います。「楽しいな」と思う瞬間って、どんな時ですか?

ものづくりって完成までに長い過程があって、しんどいこともあります。もともと趣味でものづくりをするようなタイプではなかったですし。

でもいざやってみると、手を動かしているうちに、「これいいな」とか「これ悪いな」みたいな、新しい発見があって、自分が求めてる形が見えてくることに気づくんです。

大げさな言い方なんですけど、彫刻をやってるみたいな感じです。塊からどんどん形が見えてくる。そういうことがこの会社において得られる「デザイナー的な面白さ」なんじゃないかなって思ってます。

―― 社内のデザインを一手に引き受けていると、苦手な領域もあるかと思います。そういう場面でのお仕事は、どうやって進めてるんでしょうか?

他のメンバーが、しっかり評価をしてくれるので、その評価を踏まえて、自分なりに良し悪しを判断して、デザインを進めているのが多いのかな。デザイナーの先輩がいないっていう都合上、「明確なアンサー」が返ってこないんで、わりと手探りなこともあります。

―― いま「明確なアンサー」っておっしゃいましたけど、もし複数のデザイン案や、誰かのご意見が相反してしまった時は?

「周りから拾ってくる」ことは多いですかね。例えば、世に出ていて注目されているもの、印象のいいものを参考にしたり。あとは、社内でアンケートを取って、意見を集約することもあります。

たくさん情報を集めて、大きな固まりを削ぎながら引き算をしていく……みたいなことを、デザインプロセスとしてやっているのかなっていう感じです。

―― 「これが正しいと思う!」みたいに独断で決めてしまうことはないんですか?

それだと「デザイン」じゃなくて「アート」になっちゃうんですよね。「デザイン」は人のためにあると考えてます。どちらかというと自分は、上から見るんじゃなくて、下から突き上げるような感じで提案するべきなのかなっていう思いです。

「変えていかなきゃいけない部分」への葛藤

―― 先ほどあったように、小さなところから広げるんじゃなくて、大きな塊を削り出していくような表現が面白いですね。

付け足すようにデザインしていくと、必要な部分・本質的な部分が見えなくなっちゃうんじゃないかなって思うんです。塗り重ねた部分に違う課題が見えてきた、みたいなことが起こるんです。

―― 一方で、CuboRexにはすでに製品がありますよね。社内初のデザイナーの立場から、今まで積み重ねたものをあえて崩さなきゃいけないタイミングがありそうですが、いかがですか?

正直言うと……プロダクトデザイン的な部分で変えていかなきゃいけない部分はあって、まだ実行できていませんが、課題を感じてます。ただ、それをやりすぎる段階でもないのかなって感じてて。

一般的なプロダクトデザインの概念だと、広いニーズや、「この場面で使う道具である」という前提があって、その道具を使うユーザーに合わせた形を作ることが重視されます。

でも、今のCuGoシリーズは逆に汎用性が特徴ですし、まだまだ未完成な部分もかなりあるプロダクトだなって思ってるんです。研究室から出てきたようなそのままの見た目っていうのが、「用途の決まってないプロダクト」としては合ってるんじゃないかとも。

もし、産業や農業、土木とか……用途を限定するのであれば、そういったシーンや機能に応じた意匠が必要になってきますけど。

―― 今はCuGo V3が主力製品で、いろいろな場面に応用できますが、今後のバージョンで、用途に応じて分岐していくイメージですね。

そうです!それが言いたかったんです!(笑)

CuGo Chan 誕生秘話

重久さんがかぶっているのが「CuGo Chan」の頭部。かわいい。

―― 最近、イベント出展されるたびに見かけるCuGo Chan(CuGoのイメージキャラクター)ですが、あれも重久さんが生みの親ですか?

はい。そうです!

―― どういった経緯で生まれたんでしょう?

CuGoシリーズに共通して使えるような意匠・グラフィックみたいなのが欲しいって話がスタートだったんです。

デザインを検討するにあたり、当初はかっこいいブランドロゴみたいなものを考えていたんですけど、それだと他のハードウェアベンチャーに埋もれちゃうよねと。

Discordのアイコンってありますよね。あれって、アプリのアイコンとしてもすごい優秀なんですけど、キャラクターとしてもすごい整っている。女の子っぽい顔・髪型っぽく見えるんです。さらに、コミュニティを作るっていう上で、すごくキャッチーなアイコンなんですよ。

CuboRexとしても、CuGoを使う方々のコミュニティ――つまり、農業分野を盛り上げたい思いを持った人や、オープンソース開発・ハードウェア開発を担ってくれている人たちの「シンボル」になるような意匠が欲しかったんです。

「じゃあ、これはもうキャラクターっぽさに寄せるしかないな」と。「CuGoのコントロールボックスに顔がついてたらこんな感じだよね?」っていうのを形に整えて、側板のような幾何学的な形をキャラクターに落とし込んだ結果がCuGo Chanでした。

―― CuGoにダンボールを載せる案は、重久さんのデザインから着想されたんですか?

はい、後から来たんですよ。段ボールを使った経緯は、まだ周りには話してないんですけど……(笑)

Arduinoキットっていうすごくちっちゃな基板には、大きなCuGoを動かす能力があるわけです。一方で、ダンボール箱って、梱包や運搬の場面で、とても身近なものですよね。

キットをまとめてダンボール箱に入れられるし、これ皮肉じゃないですけど、おっきい図体の中に、ちっちゃな基板が脳みそだよって、ちょっとおバカみたいで愛くるしいじゃないですか。

さらに、空いた部分に荷物を載せて走らせたら「この荷物をここまで運んでみよう」っていう教育的な体験とか、中の荷物を受け取れるっていう喜びの経験も付随してついてくる。

ダンボール箱で顔を作ったらかわいいし、コストも安く済むし、実現しやすいよなって。だから、先にCuGo Chanのデザインが先にできて、後からダンボール箱で実物のCuGo Chanが実現するって形になりました。

―― 天才的なひらめきですね。実際にお客様の反応はいかがですか?

ちょうど先日、親子で一緒に来ていただいてコミュニケーションをしながら進めるっていうワークショップがあったんです。CuGoそのものは「ガチガチのハードウェア」なので、子どもに受け入れられるかな、大丈夫かなと思ってたんですけど、案外受け入れてもらえました。

親子のコミュニケーションが発生して、親は「この子はこんな工作ができて、こんな面白い発想があるんだ」って気づける。子どもは、工作の楽しさとかロボットを動かすことで、ものづくりの初期段階の面白さや達成感を得られる。

完成して、それが動いて、写真も撮って、みたいな。そういう一連のフローや成果を得られるようになってたので、いいワークショップになったのかなと思います。

モノの形だけじゃない、デザイナーとしての思い

―― プロダクトデザインというと「形」を考える印象がありますが、体験のフローを重視してらっしゃいますね。

スタイリングだけができる人って、どこにでもいるんです。プロダクトデザイナーも、それこそ大企業だと高齢の方がメインになってるし、例えばデザイナー家具もやっぱり先輩方がメインの世界です。

その中でやっぱりデザイナーとして生き残るには、体験を考えたデザインにしなきゃいけない。

かっこいい・クールなものが出てきたら、若年層の支持も集まるし、その中でコミュニティもできていくはずです。だから、モノの姿形だけじゃなくて、それを踏まえた体験というのをデザインで考えなきゃなと思ってます。言うだけならタダですけど(笑)

―― 最後に、これからの野望をお聞かせください!

「CuboRex社員として」と「デザイナー個人として」をそれぞれ挙げるとすれば……

まず、社員としては「めちゃくちゃかっこいいCuGo」を作りたいです!

メンバーにFRP(繊維強化プラスチック)を成形・造形ができるメンバーがいるので、これまでハードウェアチックだった部分を、よりユーザーライク・ホビーライクな、かぶせるだけでもかっこいい外装を作って、それをコンセプトモデルとして展示会に出したいなっていう、直近の野望です。

2つ目の野望。これはデザイナー人生かつ、今後の社内でもできてたらいいなって思うことなんですけど、「ハードウェア」っていうすごい狭い世界、一般的には理解されにくかった世界を広く浸透させるために、デザインの力で何かしら貢献できたらなと。

これから、ロボットが増えていく世の中になると思うんですけれども、そんな世界の中でCuboRexっていうメーカーが何かしらの爪痕を残せるような会社にできたら、頑張れたらなと思ってます。

(了)


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